アトピー性皮膚炎は皮膚に激しいかゆみを伴う湿疹ができ、良くなったり悪化したりを繰り返す疾患です。
アトピー性皮膚炎の原因は大きく「遺伝因子」と「環境因子」に分けられます。
「遺伝因子」に様々な「環境因子」が重なり合って症状がおこるといわれています。
遺伝因子と環境因子は以下の通りです。
遺伝因子
- アレルギー体質
- 敏感肌
- 乾燥肌
環境因子
- 汗
- 刺激物(洗剤など)
- ダニ、ほこり
- ストレス
- 気候
アトピー性皮膚炎の治療
1.炎症を抑える治療
”湿疹”を抑えるためのステロイド外用薬や免疫抑制外用薬(ともに塗り薬)、”かゆみ”を抑えるための抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を使用します。
2.悪化因子の除去
- ひっかくこと
- 発汗
- 高すぎる室温
- 高すぎる湿度
- 空気の乾燥
- ほこり、汚れ
- 衣類の刺激
- 熱すぎるお風呂
- 温泉
- 石鹸
- 動物の毛
- ストレス
などがあげられます。
3.スキンケア
体を洗う際は弱めの石鹸・ボディソープを用い、タオルを使わず手で洗いましょう。
乾燥しやすい冬は体を洗う回数を減らしましょう。
入浴後、肌がしっとりしている内に外用薬・保湿剤を使用しましょう。
アトピー性皮膚炎患者さんの中にはステロイド外用薬を使用することに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしステロイド外用薬を使用する目的は、今起きている炎症を抑えるためです。
そのためには一定の期間、ある程度の量を続けて使う必要があります。
医師に指示された量と回数、期間を守り、間違った使い方さえしなければ非常によいお薬です。
もし疑問があれば質問して解消し、治療のためにも怖がらずに使ってくださいね。