ニキビのホルモン治療(スピロノラクトン、アルダクトンA、アポラスノン)
スピロノラクトンは本来は高血圧の治療に用いられる利尿効果のある薬です。別の働きとして、男性ホルモン作用をブロックする作用があり、その作用を利用してニキビの原因となる男性ホルモンの働きを抑え、大人ニキビを改善します。その効果は非常に高く、中止後もリバウンドが起きにくいのも特徴です。
生理が止まることがありますので基本的に低容量ピル(マーベロン)と併用していただきます。
ピルを飲めない場合は、生理が2~3ヶ月止まった際に生理を起こさせるために注射をして頂きます。
通常のニキビの場合は、まずはディフェリンゲルによる治療をお勧めします。
症例写真
モニターさんの治療経過です。
症例1
治療前
標準的な治療でよくならなかったニキビの方です。
治療中
スピロノラクトン内服4ヵ月目。新生もほとんどなくなり良い状態です。
費用:1ヶ月9,460円
症例2
治療前
標準的な治療でよくならなかったニキビの方です。
治療中
スピロノラクトン内服6ヵ月目。新生もほとんどなくなり良い状態です。
費用:1ヶ月9,460円
症例3
治療前
他院での標準的な治療、光治療、トレチノイン外用でよくならなかった背中のニキビの方です。
治療中
スピロノラクトン内服2ヵ月目。新生もほとんどなくなりました。色素沈着も自然に薄くなってくるでしょう。
費用:1ヶ月9,460円
症例4
治療前
他院での標準的な治療、光治療、トレチノイン外用でよくならなかったニキビの方です。
治療中
スピロノラクトン内服4ヵ月目。ニキビが完全になくなりました。肌のテカリも改善しています。
費用:1ヶ月9,460円
症例5
治療前
胸元のニキビです。ニキビだけでなく毛穴の膨らみ・テカリも目立ちます。
治療中
スピロノラクトン内服3ヵ月目。ニキビが完全になくなりました。毛穴の膨らみ・テカリも改善しています。
費用:1ヶ月9,460円
治療の流れ
- 診察。保険診療をしたことのない方はまずは保険診療の範囲内での治療をお勧めします。
- 記録写真撮影
- 治療を始める前の血液検査
- スタッフから注意点の説明
- 内服開始
- 2週間後に受診。血液検査。記録写真撮影。
ニキビの新生が止まっていれば薬を減らします。新生が止まっていない場合は薬を増やすこともあります。 - 1ヶ月~3ヶ月ごとに受診
料金
初診料 |
3,300円 |
---|---|
再診料 |
1,100円 |
検査代 |
1,650円(初回と1ヶ月目と適宜) |
薬剤料 |
1錠(25mg) 55円 1日200mg 月12,320円 1日150mg 月9,240円 1日100mg 月6,160円 1日50mg 月3,080円 マーベロン28(ピル) 月3,300円(基本的に併用して頂きます。) |
※表示価格は税込です。
※クレジットカードが使用できます。
注意事項
■ホルモン治療の適応となる方
- 成人女性(大人ニキビ)
- 弱いかあるいは中程度の多毛を伴う方
- 他の治療法で適切な治療効果が得られない方
- 成人期に始まったか、悪化した方
- 顔面の皮脂が多い方
- あごひげの領域に限定した赤いニキビのある方
- 胸や背中など広範囲にわたるニキビのある方
- 月経不順のある方
■内服できない方
- 過去にスピロノラクトンで問題のあった方
- 無尿または急性腎不全の方
- 高カリウム血症の方
- アジソン病(副腎不全)の方
- タクロリムス(商品名:プログラフ)・ミトタン(商品名:オペプリム)・エプレレノン(商品名:セララ)を投与されている方
- 心疾患や動脈硬化症のある方
- 腎障害のある方
- 減塩療法をされている方
- 肝障害・肝腫瘍の方
- 妊娠中・授乳中の方
■副作用
一般的な副作用
- 薬疹(薬アレルギー)
- 乳房痛
- 低血圧
- 頻尿
- 生理不順
- 不正性器出血
まれに見られる重大な副作用
- 電解質異常(高カリウム血症など)
- 胸痛、全身倦怠感、吐き気など
- 急性腎不全
- 尿量減少、むくみなど
Q&A
Q. 効果は必ず出ますか?
A. 現在のところ、当院でホルモン治療をしたすべての方で満足できる結果が得られています。
Q. スピロノラクトンの飲み方は?
A. はじめは150~200mg(6~8錠)を1日2回に分けて内服していただきます。ニキビの新生が止まったら(通常は1~2ヶ月)、50mgずつ1ヶ月区切りで減量し、最終的には中止します。
Q. 飲み忘れたら?
A. 次の服用分から1回分を内服してください。2回分を一度に飲まないでください。
Q. 気をつけなければならいことは?
A. 不整脈、動悸、胸痛、全身倦怠感、脱力感、尿量減少、手足や顔のむくみ、頭痛などの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。
内服開始後、10~15日目頃から全身に赤い斑点が出現することがあります。薬疹(薬アレルギー)ですので、ただちに内服を中止し受診して下さい。
Q. 利尿剤ですが、尿に行く回数は増えませんか?
A. 尿量・尿に行く回数とも増えないことがほとんどです。