尖圭コンジローマの治療

 
尖圭コンジローマは、亀頭・陰茎・外陰部・肛門周囲などのいわゆる陰部に多発するイボでヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染によって発症します。潜伏期間は1~8ヶ月とされています。自然治癒することもありますが、数年以上経ってから再発することもあり、ウイルス自体は完全に排除できないとも言われています。
陰部に症状のないイボができ、次々と増数・増殖していきます。放置するとカリフラワー状とも称されるほど巨大なイボを形成することもあります。
治療は薬剤治療と手術治療になります。一長一短あり、どちらが良いと一概には言えませんが、数が多い場合はまずは手術を行うことをおすすめします。
 
手術をしても再発することも多いのですが、その後薬剤治療を選択した場合、イボの数が減っているので治療がやりやすいためです。
いずれにせよ再発も多く、根気強く治療を続ける必要があります。
 

コンジローマのオンライン診療

当院では忙しくて通院が困難な方、受診に抵抗を感じる方が、より快適に治療していただけるようオンライン診療を開始いたしました。
 
受診は事前に登録したオンライン診療アプリから、患部の画像を撮っていただき、予約のお時間になりましたらPCやスマホよりオンライン診療を開始いたします。
お薬はご自宅まで届きますので、通院の必要がなく、プライバシーに配慮した梱包でお届けいたします。
 
オンライン診療の方法はこちらをご参照ください。

治療法

 

薬物治療 

■ヨクイニン内服

ハトムギエキスの漢方であるヨクイニンを内服する治療法です。ハトムギエキスには免疫賦活作用・抗腫瘍作用があるとされています。当院でこの治療が受けられます。

  • 副作用として、まれに胃の不調、下痢、皮膚の痒みなどが伴うことがあります。

 

■ベセルナクリーム外用

免疫賦活作用のあるイミキモドを主成分とするクリームです。週に3回に最大で16週間まで使用します。当院でこの治療が受けられます。保険適応となります。

  • 副作用・合併症として塗った部位およびその周辺に症状が強い皮膚の赤み、ただれ、潰瘍、表皮のはがれなどがあらわれやすくなるので、指示された使用方法・使用量を守ってください。
  • 治癒の過程で塗った部位およびその周辺の皮膚の赤み、ただれ、表皮のはがれ、腫れなどがあらわれることがあります。
  • 寒気、発熱、筋肉痛などのインフルエンザのような症状があらわれることがあります。

 

■ポドフィロトキシン液(コンディリン)

毒性の強い樹液を精製した薬剤で組織腐食作用があります。当院でこの治療が受けられます。保険適応外で初診料3,300円、再診療1,100円、薬剤代22,000円がかかります。初診、再診ともオンライン診療可能です。

  • 副作用・合併症として塗布後、患部に炎症や刺激、痛みを感じ潰瘍のようになり乾燥していきます。その後、表皮が脱落し下から新しい皮膚が現れます。
  • また、肌が非常に敏感な人の場合、稀に異常な痛みを感じたり、赤くはれ上がり炎症を起こす場合があります。

 

■5FU軟膏・ブレオマイシン軟膏

抗癌剤の軟膏でDNA合成阻害作用があります。当院でこの治療が受けられます。

  • 主な副作用として、疼痛、色素沈着、発赤、局所の出血傾向などがあります。

 

光線力学的療法(PDT)

アミノレブリン酸という物質をコンジローマに取り込ませた後に赤色光を当てることによりコンジローマを破壊します。肛門周囲のコンジローマが良い適応となります。当院でこの治療が受けられれます。こちら

  • 主な合併症として日光過敏症(日焼けしやすい)があります。

 

手術治療

■液体窒素療法

マイナス193度の液体窒素を病変部にあて凍結・融解を繰り返すことによって組織を破壊する治療です。週に1度のペースで治療します。当院でこの治療が受けられます。

  • 副作用・合併症として痛みを伴う水疱ができる場合がありますが、1~2週間ほどで吸収されます。水膨れができた場合はご自身で潰さないように注意してください。

 

■電気メス手術

局所麻酔をした後、電気メスで病変部を切除します。1回の治療で一旦はなくなりますが再発も少なくありません。治療費は3割負担で 9,000~15,000円位です。初診日に手術可能です。当院でこの治療が受けられます。

  • 副作用・合併症として治療後に熱傷、糜爛、潰瘍、疼痛が生じることがあります。

 

■炭酸ガスレーザー蒸散手術

局所麻酔をした後、炭酸ガスレーザーで病変部を蒸散させます。1回の治療で一旦はなくなりますが再発も少なくありません。治療費は3割負担で9,000~15,000円位です。初診日に手術可能です。当院でこの治療が受けられます。

  • 副作用・合併症として治療後に糜爛、潰瘍、疼痛のほか、赤みや色素沈着が数ヵ月続くことがあります。

オンライン診察(遠隔医療)

当院では尖圭コンジローマの治療に対して、LINEや診察アプリを利用したオンライン診察(スマホ・パソコンをつかった診察)を行っております。
 
対象はポドフィロトキシン液(コンディリン)のみです。
初診、再診ともオンライン診察をお受けいただけます。
 
パソコンの場合、カメラ・マイクが必要です。また、パソコンの方はchromeというブラウザのインストールが必要です。

オンライン診察の大まかな流れ

  1. 病院・診療所をさがすから「しむら皮膚科クリニック」を探す。
  2. コンジローマ外来の診察予約を選択
  3. ご希望日時に診察を予約。当日のご予約は、ご希望時間の1時間前まで可能です。
  4. ご自身の情報(氏名等、クレジットカード、患部の画像)を登録
  5. 予約時間になりましたら、PC、スマホ、タブレットのカメラ・マイクを使って診察
  6. 診察後、登録されたクレジットカードでお支払いが完了します。
  7. 後日、お薬が郵送されます。

画像の登録方法

① 予約管理から画像を登録したい予約を選択します。
 
コンジローマ外来画像登録方法
② 画面右上にある「資料」をタップします。
 
コンジローマ外来画像登録方法
③ 画面下部の「資料を提出する」をタップします。
 
コンジローマ外来画像登録方法
④ 画像を登録し、提出するボタンをタップします。
 
コンジローマ外来画像登録方法

アプリのダウンロード

LINE診察の大まかな流れ

  1. 銀行振込をご希望の方は、LINEでの診察となります。下記の友だち追加ボタンから「しむら皮膚科クリニック」を友だち登録してください。
  2. LINEでしむら皮膚科クリニックのトーク下部にある「コンジローマ外来 初診」ボタンを押してください。コンジローマ外来の初診用問診票のURLと、予約用URLが自動返信されます。
  3. 問診票への記入をしたら送信ボタンを押し、予約用URLからご希望の日時にご予約をお取りください。
  4. ご予約日時までに患部の画像をLINEへお送りください。
  5. ご予約日時にスマホのLINEアプリからオンライン診療を開始します。当院からご予約の時間になりましたら、LINEのトークに「通話リクエスト」を送信します。「電話をかける」ボタンを押してビデオ通話を開始してください。
    ご質問や、不安に思うことなどがあればお気軽にご相談ください。
  6. オンライン診療後、オンライン予約料、診療代、お薬代をLINEのトークに送信します。銀行振込の場合は振込先をご連絡いたしますので振込確認後、お薬を発送いたします。代金引換は発送の準備が整い次第発送となります。

※オンライン診療予約料として1,100円(税込)がかかります。

料金

初診料

3,300円

再診料

1,100円

オンライン診療予約料

1,100円

ポドフィロトキシン液(コンディリン)

22,000円

※表示価格は税込です。
※送料は無料です。

Q&A

Q. コンディリンの使い方は?

A. 1日2回付属の筆で患部からなるべくはみ出さないように塗ります。3日連続で塗ったら4日間休みます。3日間塗っている間にびらんやかさぶたが出来てきますが4日間休んでいる間に正常な皮膚に戻ります。その時点で病変が残っていれば再度3日間1日2回の外用をします。

Q. コンジローマは自然と治りますか?

A. 自然治癒することもありますが、数年以上経ってから再発することもあり、ウイルス自体は完全に排除できないとも言われています。
また、放置するとカリフラワー状とも称されるほど巨大なイボを形成することもあります。症状が進行すると治療に長い期間が必要となり、パートナーに感染させてしまう恐れがあります。
症状を悪化させない、感染拡大をさせないためにも、尖圭コンジローマに感染したらすぐに治療しましょう。

Q. 尖圭コンジローマの感染経路は?

A. 尖圭コンジローマは主に性交渉で感染するSTD(性感染症)です。皮膚や粘膜にできた、小さな傷口から感染します。

Q. キスや入浴、サウナでコンジローマに感染することはありますか?

A. 尖圭コンジローマの方と一緒に入浴しても、患部が接触しない限り感染する可能性は低いと思われます。
しかし、唇や口内に尖圭コンジローマがある場合は、キスで感染する可能性があります。

Q. 尖圭コンジローマの潜伏期間は?

A. 潜伏期間は1~8ヶ月とされています。

Q. 尖圭コンジローマは再発しますか?

A. 尖圭コンジローマは再発率の高い病気のため、根気強く治療を続ける必要があります。

Q. 尖圭コンジローマの症状は?

A. 性器や肛門周辺にトサカのような尖った茶褐色またはピンク色のイボができます。かゆみや痛みはありませんので、気づかないこともあります。放っておくとイボが大きくなったり、増えていきます。

Q. 症状が出ていないなら感染してないですよね?

A. 症状が出ていないからといって、感染していないと判断するのは大変危険です。尖圭コンジローマの潜伏期間は1~8ヶ月のため、症状が出ていないだけで感染している可能性は十分考えられます。
そのためコンジローマに感染している方と性交渉があったら、早めに受診することをお勧めいたします。