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ケロイド・肥厚性瘢痕

KELOID/HYPERTROPHIC SCAR

ケロイド・肥厚性瘢痕とは

ケロイドと肥厚性瘢痕は、皮膚の傷が治る過程で異常な瘢痕(傷跡)が形成される状態です。どちらも傷跡が盛り上がる特徴がありますが、原因や特徴、治療法には違いがあります。
 
ケロイド
ケロイドは、傷の範囲を超えて瘢痕組織が過剰に増殖し、赤く盛り上がった状態を指します。手術や外傷、ニキビ、ピアスなど小さな傷でも発生する可能性があります。特に、遺伝的な要因や体質が関与しており、特定の民族(例:アフリカ系やアジア系)で発生しやすい傾向があります。

  • 特徴:傷の境界を超えて広がる、かゆみや痛みを伴う場合がある、赤みや硬さが目立つ。
  • 好発部位:胸、肩、背中、耳たぶなど。

 
肥厚性瘢痕
肥厚性瘢痕は、傷の範囲内に留まり、盛り上がった瘢痕が形成される状態です。ケロイドと異なり、時間の経過とともに自然に平坦化する場合があります。

  • 特徴:傷の範囲内に限局、赤みや硬さがあるがケロイドほど広がらない。
  • 好発部位:関節部や動きの多い部位(例:膝、肘)。

治療

ケロイド・肥厚性瘢痕は基本的に同じ治療で改善していきます。
 

ステロイド貼付(エクラープラスター®)

第一選択薬になります。毛細血管拡張症の副作用が出やすい治療です。当院でこの治療が受けられます。

ステロイド局所注射(ケナコルト®)

瘢痕の炎症を抑え、盛り上がりを軽減します。毛細血管拡張症の副作用が出やすい治療です。

当院でこの治療が受けられます。

レーザー治療(Vビーム®)

ステロイド治療で生じた毛細血管拡張症を改善します。ケロイド・肥厚性瘢痕の赤みや硬さも改善されます。

当院でこの治療が受けられます。

シリコンシート・ジェル

瘢痕を柔らかくし、平坦化を促します。

圧迫療法

耳たぶのケロイドなどに有効。耳たぶの場合、圧迫ピアスやノーズクリップを利用します。

5FU局所注射

瘢痕組織の過剰な増殖を抑える効果があります。ステロイド局所注射と併用します。

手術

肥厚性瘢痕・ケロイドを切除します。再発率が高いため、切除方法を工夫(Z形成、W形成など)し、術後に放射線療法・テーピング・ケナコルト局所注射・圧迫療法を行っていきます。耳介のケロイドであれば当院で手術可能です。

放射線療法

重度のケロイドに限り、術後再発予防として使用します。新潟では施術してくれる病院がないため東京への紹介となります。